活動報告

令和6年 第1回定例会

1.部活動の地域移行について

  • なぜ周南市は平日も部活動の地域移行をすることにしたのか

    𠮷安)令和8年度、学校部活動を廃止し、周南市地域クラブを完全実施する計画であるが、学校部活動から周南地域クラブへの移行期間及び移行後に、中学生となる子供を持つ保護者から、地域移行後の負担等について心配する声を聞く。その問題をどう解決していくのかと通告しております。
    文部科学省の施策でもあると思いますが、国はひとまず土日祝を推進しております。にもかかわらず、本市は、平日も含めての方向にかじを切られました。聞くところによると、現場に混乱を来さないためとの理由だとお聞きしましたが、いきなり平日も地域移行を行うほうが、よほど混乱を生ずるのではないかと危惧します。地域移行することは決まっていますが、肝心の内容がほとんど決まっていないようにお聞きしております。仮に決まっていたとすれば、対象となる保護者に全くと言っていいほど情報が行き届いていません。
    現在、中・小学校のお子さんがいる保護者の方から、大変多くのお問合せを受けております。なぜ周南市は平日も地域移行とすることにしたのか。何回か協議会を開催されてきたと思いますが、その内容はどのようなものなのかも含めてお聞かせください。

    答)部活動の地域移行に関する課題解決についての御質問にお答えをいたします。
    これまでの推進協議会や関係者から御意見を伺う場において、公共施設の活用方法や移動費や移動手段への支援、経済的困窮家庭への支援など、多岐にわたる課題が上がっており、そうした課題を検討する場として、昨年12月から今年1月にかけて専門部会を開催し、協議を進めているところでございます。
    今年1月に開催した第7回周南市文化・スポーツ活動推進協議会では、この専門部会の協議経過について御報告をさせていただいており、市全体で活動場所を提供する仕組みや活動費用の支援に関する地元企業の協力、保護者や地域へのさらなる情報発信などについて意見が交わされたところでございます。
    教育委員会といたしましては、今後も専門部会での協議を進め、推進協議会で適宜、報告するとともに、学校教育課のホームページなどを通して、情報を発信してまいります。

    𠮷安)何点か再質問させていただきます。
    さきにも問いましたが、なぜ周南市は平日も含めて地域移行とすることにしたのでしょうか、お聞かせください。

    答)議員のおっしゃいますように、国及び県につきましては、部活動の地域移行ということは決まっておりますけれども、まずは土曜日・日曜日の地域移行から進めるということを示しております。平日につきましては、できるところからということで書かれておるわけですけども、本市では、今後も生徒数がどんどん減少していくということが予想される現状であったりとか、昨年取らせてもらったアンケートの結果によりますと、児童生徒の活動に対するニーズというものが非常に多様化しているという状況を考えたときに、この部活動を地域に移行するということをきっかけに、周南市全体の文化・スポーツの振興につなげるという目的として、平日・休日を一体とした地域移行を目指すということにして、そのための体制整備を早期に進めるということを今進めているとこでございます。
    この意見、考えを、先ほど申しました周南市文化・スポーツ活動推進協議会において、委員の皆様と共有させていただいておりまして、今、平日・休日を一体とした地域移行を目指して協議を進めているとこでございます。

    𠮷安)理由は分かりました。協議会のメンバーに小中学校のPTA連合会長の方が入っているかと思うんですが、そのメンバーのPTA会長は、現場や家庭環境を一番把握していると思われます。そのPTAの委員からどのような意見が出ていますでしょうか。

    答)市のPTA連合会の会長様には、委員のほうで御協力を頂いております。やはり保護者の方々の不安というか、情報がもっと欲しいということも情報として頂いておりましたので、昨年3回に分けて、市のPTA連合会の主催で説明会のほうを開催していただきました。市のほうからも参加させていただいて、この地域移行に関する説明を3回に分けて説明させていただいております。
    そういったことも含めて、あとはやっぱり保護者の負担のことであったりとか、さっき言いました移動に関することであったりとか、活動場所に関することであったりとかということについては、会長さんのほうからも御意見を頂いておりますので、先ほど申しましたように、今専門部会のほうで協議を進めているとこでございます。こちらのほうで方向性が決まりましたら、またお知らせができるんじゃないかなというふうに思っております。

    𠮷安)今言われたように、決まったことは随時知らせていただければと思います。
    現時点での段階で結構なんですが、地域の受入れ体制はいかがでしょうか。市街地であれば、比較的、指導者や活動の場所の確保ができるのかも分かりませんが、中山間地域や郊外になると、受入れ体制だったり、指導者の確保というのは難しいと考えますが、いかがでしょうか。

    答)受入れ体制については、まだ全てが整っているわけではないので、具体的なことが申し上げられる段階ではないんですけれども、この地域移行を進めるに当たって、事務局を将来的に担っていただく予定にしています体育協会や文化振興財団のほうで、それぞれのスポーツ団体や文化活動団体のほうにお声かけをしていただいておりまして、一生懸命頑張ってやっていきましょうということで、御協力いただけるというところも来ているというふうには聞いております。
    まだ具体的な数とか、どういう団体がということは申し上げる段階ではありませんけれども、これから実施に向けて、そういった活動も引き続き努めてまいりたいと思っております。

    𠮷安)理想を言えば、今各中学校があるところ全てにそういった受入れ体制ができるのが望ましいとは思うんですが、それは現実なかなか難しいんじゃないかと考えます。となると、市街地に地域クラブが集中した場合、中山間地域や郊外から生徒が通うことになると思います。都市圏などであれば環状線などが整備されていて、そういった移動はたやすいことなのかも分かりませんが、本市においては決してそうではありません。1時間に数本のバスや電車が動いているので、それを使っての移動になるかと思います。もしくは親が送迎することになることも考えられます。となった場合に、例えばそこにかかる交通費の補助はあるのか。では、親が送迎する場合、共働きの家庭はどうなのかだったり、いろいろな課題があると思います。そういったことで、生徒が本来やりたいことがやれない環境になるのではないかなと危惧しますが、そこについてお答えください。

    答)我々が目指している部活動の地域移行というのは、子供たちのやってみたいに応えられる地域移行ということで進めておりますので、子供たちがやりたいことがあったときに、それが活動できるようなシステムづくりを今目指しているところでございます。
    今議員がおっしゃいましたように、遠方にあることで通うことが難しい、あるいは保護者の負担がという御意見いただきましたけれども、こちらについても、この協議会を我々がスタートさせた頃から、いろんなところからお声を頂いているとこでございます。一朝一夕に解決する妙案というのは、今持ち合わせておりませんけれども、今専門部会のほうでこういったことを協議しながら、一定の方向性を示せればいいなというふうに考えているとこでございます。

    𠮷安)令和8年度中に地域移行がされると思います。された後、中には指導者に手を挙げる方もおられると思います。
    令和3年から、実証的に秋月中学校で土日においてですが地域移行が行われています。その指導者には謝礼として1時間当たり1,254円支払われています。今はその謝礼は、市が負担していると思います。地域移行後は、その謝礼も引き続き市が負担することになるのでしょうか。もしくは、生徒から月謝という形で徴収するのでしょうか。そうなったときに、その謝礼に対して、市の補助割合は幾らを想定されていますでしょうか。生徒がもし仮に負担するとなった場合、独り親家庭など月謝を払うことが難しい家庭の生徒はどうすればいいでしょうか。
    疑問は幾つもありますが、答えられる範囲で結構ですので、お答えください。

    答)今現在進めている学校の部活動におきましても、各学校で名称は違うとは思いますけども、文化体育後援会費とかというような名目で学校のほうで徴収させていただいて、あとは、各部での部費みたいなもので各部で徴収されて、部活動の運営をされているところがあるというふうに思っております。
    地域移行後も、基本的には保護者の皆様に負担をおかけするということになるわけですけれども、この指導者の報酬につきましても同様の考え方で、地域クラブの指導者のほうに、保護者の負担というか、参加者の負担でお支払いしていただく形になろうかというふうには思っておりますが、その金額の過多については、こちらはちょっと各団体のほうに任す形になると思いますので、現時点で幾らというのは分かりません。
    ただ、今議員がおっしゃいましたように、保護者の負担ということが発生するということになれば、その費用の支援ということについては、やはり課題としてこれも上がってきているとこでございますので、現在、繰り返しになりますけども、専門部会のほうで協議を進めております。経済的困窮家庭への支援を中心に協議をしながら、どういう形ができるかということも考えていきたいというふうに思っております。

    𠮷安)多様性を進められると先ほど言われたと思いますので、ぜひより多くの生徒が、自分のやりたいことを挑戦できるような制度にしていただければと思います。
    また、現在の中学校の部活を受け持つ先生は、指導手当という形で、1日3時間程度の場合、2,700円が支給されています。土日祝は当然支給されていると思いますが、平日では、そのほとんどが3時間未満のため、支給されていないようです。
    そのような状況下でも、私が聞いた範囲だけでも、何人かの中学校の先生は、地域移行されても指導を続けたいといわれる方がおられます。そのような指導愛にあふれる先生の給与体系は、今後どのようになるのでしょうか。地域移行後は、現行の謝礼に合わせるのでしょうか。そもそも先生の働き方改革が発端となっていることから考えても、先生が引き続き指導することが可能なのでしょうか。お答えください。

    答)冒頭に申されました、今学校の教職員が部活動を指導したときに、3時間以上で手当てがというふうに言われて、平日は当然3時間がないのでというお話だったかと思いますけれども、この特殊勤務手当というふうに言うんですけれども、こちらにつきましては、部活動を週休日等に実施した場合というときに支払われる金額でございますので、平日はこのお金というものは発生する根拠はないというふうに御理解いただけたらと思います。
    それから、先ほど言われました、教職員のほうの指導に携わりたい者ということですけども、こちらにつきましては、御希望される教職員の方がおられれば、手続を取っていただければ、周南市地域クラブの指導者として参画していただくことは可能となります。
    当然、前提として、平日にも指導が行われることになりますので、学校の業務に支障がないということが前提になっておりますから、そこら辺ところを指導を希望される方、それから学校、教育委員会のほうでしっかりと確認した上で手続は踏んでまいりたいというふうに思います。

    𠮷安)先生もその地域クラブに登録すれば、引き続き指導ができるということですね。分かりました。
    もう一つ、活動の場所として、今使っている学校の例えば吹奏楽部であったら音楽室であったりとか、陸上部であったら校舎のトラックであったり、トラックというんですかね、運動場であるというか、卓球部などは体育館を使えるのか。そういった学校の施設が使えるのかどうかをお聞かせください。

    答)今、学校施設につきましては、特にスポーツ開放ということで、多くの団体が夜間に使用されているところがあろうかと思います。そこも含めて、学校施設を使って地域クラブを行うということになることも、我々としては今想定をしておりますので、こちらについても今検討しているとこでございます。専門部会のほうでそういう話題が出ていますので、そういった団体との兼ね合いをどうするかとか、その団体が入るまでの、いわゆる今学校で部活動をやっている時間帯である放課後の時間帯をどう活用するのかとか、あるいは、校舎の中に入って活動するのであれば、セキュリティーの問題はどうなるのかとか、いろいろなことが今課題として上がっておりますので、今それを検討しているとこでございます。何度も申し上げて申し訳ありませんけど、今度決まりましたら、また改めてお知らせをさせていただきます。

    𠮷安)2002年から実施された、ゆとり教育というものがあったと思います。いわゆる詰め込み型の教育が批判され、土曜日の授業の廃止。学校によっても差はあるとは思いますが、これに伴いマラソン大会など、土曜日で行っていたものを平日の授業に組み込んだり、半日かけて行っていたものを、平日の1時間の授業に短縮して行ったり、円周率を3.14ではなく3で計算するなどありました。後にこのゆとり教育は見直されて、現在は、新たな学習指導要領の下、授業は行われています。
    先生の働き方改革は、確かに必要だと思います。ですが、そのことと地域移行を推し進めることはイコールではないと私は思います。地域移行をすることで、間違いなく、帰宅部の生徒は増え、時間を持て余し、いわゆるたむろをする機会が増え、非行を助長するのではないかと心配します。仮に非行にまでは至らなくても、家にいる時間は確実に増え、ゲームやユーチューブで時間を浪費することも考えられます。
    中学校の部活動の3年間は、青春の1ページには欠かすことのできないものであり、上下関係を学ぶ場でもあり、友情を育む場でもあります。多様性を求めていろいろな活動を生徒にさせたいとのことですが、何か一つのことに打ち込むことで、忍耐力や精神力、努力や我慢を覚えるのではないのでしょうか。
    部活動の3年間が、高校進学の決め手となる生徒も多いことは事実ですし、中には部活動の評価で推薦入学が決まる生徒も一定数います。高校進学が決まることは、その後の進路にも大きく影響しますし、スポーツや文化が秀でていることで、大学、企業から内定をもらうこともあります。つまりは部活動の3年間が、将来を大きく左右する可能性があるということです。部活動の地域移行が、何年かした後に、この政策は間違っていたとなるのではないだろうかと、始まる前から危惧しています。
    これに対してお考えはいかがでしょうか。

    答)今議員が申されました、教職員の学校における働き方改革という話がありました。国のほうから部活動の地域移行が示されたときに、この言葉はよく取り上げられておりましたけれども、私どもとしては、それはあくまでも結果として副次的に生じるものであって、子供たちの数が減少していって、今の学校部活動を維持していくことが難しい状況になることが、近い将来、予測されておりますので、その中で選択することもできない部活動の中に子供たちを入れて活動させるということは、なかなか難しくなってくる。団体種目でいけば、1つの学校でチームを組んで大会やコンクールに出場することが難しくなってくる。そういう状況が近づいてきている中で、それを待って、できなくなったときに、じゃあ地域移行しましょうかというのでは、やはりいけないんだろうというふうに思っています。
    今、何とか、平日でも休日でも部活動が並行してできている段階で同じように地域移行も進めて、うまくバトンタッチできるような形がやっぱり必要ないかなというふうに考えておりますので、そういった中で子供たちを育てていきたい。
    そうしたときに、部活動がなくなったときの中学校は何をしていけばいいのかということも、我々としては考えてまいりました。
    方針というものを昨年の10月に策定をして公表させていただいておりますけども、その中に子供たちの中で、ちゃんと自主的に目的や目標を持って参加する生徒を育てないといけないんじゃないかということをうたっております。
    これはやはり、将来、子供たちが生きていく上で、自分で考えて、自分に必要なことは何なのかということをしっかりと考えて生きていくということが大事だろうと思っていますので、そのほかにも、交流を大切にする生徒とか、心と体を大切にする生徒だとかということを目指したいと思いますので、この地域移行を通して、将来ちゃんと生き抜ける子供たちを育てていきたいというふうに考えております。
    そういった中でこの地域移行を進めてまいりますので、ぜひ御協力を頂けたらというふうに思います。

    𠮷安)部活動がなくなったときでは遅いというお考えよく分かりました。私の周りで様々な疑問を持っている方には、今日、教育長が言っていただいた言葉をぜひお伝えして、理解してもらおうと思います。
    いろいろ疑問をぶつけましたが、令和8年度中に地域移行をすると決められた以上は、子供たちにとって最善なものとなるように、制度だけはしっかりと整えて臨んでいただければと思います。

2.持続可能な建設業の育成について

  • 建設業の処遇改善、働き方改革のために、本市としてどのようなことに取り組んでいるのか

    𠮷安)現在、建設業に限らず、介護、運送業など様々な業種において、人材確保、人材育成が大きな課題ではあります。
    今回は建設業の人材育成についてお聞きします。
    元日に起こった能登半島地震で被災された方々に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。
    家屋の倒壊、断水など被害は甚大なものでした。災害が起こった後、生きるために必要な住まい、水については、一刻も早く確保しなければなりません。電気、水道、ガス、交通などライフラインの復旧、応急仮設住宅の建設には、建設業の技能者は欠かせません。
    そこで、建設業の技能者のうち、60歳以上の割合が約4分の1を占める一方、29歳以下は全体の約12%となっており、このような中、建設業がその社会的使命を果たしていくためには、将来の建設業を支える担い手の確保が急務となっている。
    そこで、以下を問う。
    ア、建設業の処遇改善、働き方改革のために、本市としてどのようなことに取り組んでいるのかお聞かせください。

    答)建設業の担い手不足に対する本市の取組についての御質問にお答えいたします。建設業は、社会インフラの整備や維持管理の担い手であると同時に、災害時は、最前線で地域の安全安心の確保を担う守り手として、地域で重要な役割を果たしています。今後も建設業がその役割を果たしていく上で、若者や女性をはじめとする担い手の確保・育成は、建設業界の大きな課題であり、処遇改善や働き方改革は重要であると認識しております。
    本市の公共工事においては、発注時に週休2日となるよう工期設定をしており、併せて、建設現場における休日の確保を目的とした週休2日モデル工事の試行を、土木系工事は令和3年4月から、また営繕系工事においては令和4年4月から一部実施をしております。
    この制度は、指定された工事において、作業着手から完了までの間、4週8休以上の現場閉所の取組を進めることを目標とし、達成できた際には、請負金額を割増しするもので、今年度30件の工事で実施をしており、労働環境の改善につながっているものと考えております。
    また、そのほかにも、次の年度にまたがる工期を設定する債務負担行為の活用や状況に応じた速やかな繰越手続により、受注者が工期内完了に無理が生じないような取組を進めております。
    今後も、建設業の状況を注視し、公共工事を担う方々の働き方改革や処遇改善につながる取組を進めてまいりたいと考えております。

    𠮷安)公共工事を発注される際に週休2日を条件というか、提示されていると今おっしゃられたと思うんですが、実際、現場で働かれている人に聞くと、なかなかそうはいかないと。土曜日も出ることもあるし、日曜日は、仮に休みであっても事務作業しなければならない。そういう状況に追いやられているのが現実のようです。そのあたりの現状把握はされておりますでしょうか。

    答)現状把握ということですけども、私どもとしては、工事を発注して完了してもらうということを前提に契約をしておるわけですけども、現場の対応として、私どもで今できることとしては公共工事の場合は、まず工期に無理を生じないように、4週8休をベースとして工期を設定すると、そういうことを取り組むことを前提として始めております。
    それに対して、今度は、モデル工事というのを先ほど申し上げましたけども、それが取組がきちんとできたことに対してのインセンティブというものを与える、契約額を少し割増しするよという、そういったものを試行しながら、そういった改善に向けた取組、そういったものを進めておりますので、現場も見に行ったりはしますけども、事務仕事を日曜日にされておるとか、そういったとこまで具体的な把握はしていないのが現状でございます。

    𠮷安)分かりました。
    先日、娘の10歳の集いに参加いたしました。子供たちはそれぞれ将来の夢を語りましたが、30人のクラスが2クラスあり、60人中3人が、大工さんになりたいと言っておりました。その子たちはそれぞれ何かを見たり聞いたりしたことで、なりたいと思ったのだと感じました。
    そこで、イ、児童生徒が建設業への理解を深めるために、建設業界に興味を持ってもらう取組をしてはどうかをお尋ねいたします。

    答)児童生徒に対する取組についての御質問にお答えいたします。
    本市では、現在、建設業への理解を深めてもらうため、市が発注する公共工事の現場を活用し、建設業界を目指す学生向けの現場見学会を実施しています。
    また、インターンシップ制度を活用し、毎年、市が受入れを行っており、学生が実際の現場で業務を経験し、職員と交流することで、建設業に対する意識の向上を図っております。
    児童生徒に対する取組としては、行政と市民により結成した橋守隊が、子供たちを対象に、橋を身近に感じてもらうイベントや橋のメンテナンス活動を企画し、建設や維持管理の現場に触れてもらう機会を設けています。
    橋守隊は、平成27年の発足以来、これまでに33回、約900人の方が活動に参加しており、当初、小学生だった方が交流を深めるうちに、建設業に興味を持ち、専門の学校に進学されたというお話も聞いております。
    また、令和3年からは、デザイン協会会員と徳山工業高等専門学校の学生が主体となり、老朽化したガードレールを子供たちにペイントしてもらうイベントが毎年行われており、子供たちが道路施設を身近に感じ、愛着を持つような取組も実施されています。
    本市といたしましては、今後もこれらの活動を支援していくとともに、産学官が連携し、児童生徒に建設業への理解と関心を深めてもらう取組を進めてまいります。

    𠮷安)橋守隊活動は、私も耳にしたことがあります。実際に建設現場に行ったりするのは、今学生だと言われたと思うんですが、私は小中学生に見てもらうことに意味があるのではないかと考えます。例えば今ですと、古川の跨線橋の工事であったり、そこにバスで児童生徒を連れて行くと、公共工事ってこうやって進められているんだなというのを肌で実感できると思います。提案なんですが、いかがでしょうか。

    答)確かに、これまで古川跨線橋の既設橋の撤去工事、令和3年度に鋼製の橋を引き戻すという過程で見学会を開きました。令和4年度にも、コンクリート製の橋桁を大型クレーンでつる作業、これも見学していただきました。いずれも徳山高専の生徒を主に実施しておりますが、今後は、さらにそういった範囲を広げて実施できればというふうには考えております。
    以上です。

    𠮷安)ぜひ範囲を広げてよろしくお願いいたします。
    今回は、建設業についての人材育成に絞りましたが、今後も全業種を対象に、人材育成に取り組んでいただければと思います。

3.鹿野観光交流拠点施設の整備について

  • 鹿野観光交流拠点施設整備の基本設計・実施設計策定に関するプロポーザルに向けた作業の進行状況は

    𠮷安)令和6年度以降の基本設計・実施設計策定に関するプロポーザルに向けた作業はどこまで進んでいるのかをお聞かせください。

    答)鹿野観光交流拠点施設整備のプロポーザルに向けた作業の進捗状況についてお答えいたします。
    鹿野交流拠点施設の整備につきましては、現在の鹿野総合支所の移転計画に伴う跡地の有効活用を踏まえ、令和4年3月に策定した基本構想となる鹿野地域観光振興プランを基に、住民の皆様の御意見を取り入れながら、整備計画の方向性を確認してまいりました。
    昨年8月には、施設に必要な導入機能や基本設計・実施設計の整備スケジュールなどを明記した基本計画案を企画総務委員会において報告した後、鹿野地域の住民の皆様へ御説明させていただき、10月1日に鹿野観光交流拠点施設整備基本計画を策定いたしました。
    この基本計画における主な施設の概要についてですが、清流通りとの高低差を活用した連続性を持たせる動線を構築し、建物は、鹿野地域の木材を使用した周辺と調和する平屋建てで、維持管理が容易であり、さらにSDGsに配慮するものとなっております。
    現在、基本設計につきましては、これらの基本構想や基本計画を踏まえた提案により選定するプロポーザル方式として、令和6年度から円滑に実施できるよう、基本設計業務等の必要な予算の計上や事務処理上の書類の作成準備、スケジュールなどの確認を行っているところです。
    今後の観光交流拠点施設の整備につきましては、令和7年度に実施設計の作成、令和10年度からの供用開始を目指すとともに、鹿野地域を訪れてよかったという訪問者の高い満足度に結びつくこと、地域の人たちが地域への愛着や誇りの醸成の場となることなどに留意しながら、交流人口の拡大、地域経済の循環及び活性化につなげ、持続可能な施設や地域となるよう取り組んでまいります。

    𠮷安)今お聞きした基本設計・実施設計は、今後、どのようなことがあっても、基本的には内容が変わることはないのでしょうか。これをまずお聞かせください。

    答)先ほど市長も答弁いたしましたけれども、昨年に市民の皆様に地元説明会、議会のほうにも報告させていただいております。
    現在進めておる状況としましては、令和7年度に実施設計の作成、10年度からの供用開始を目指すことを目的に、令和6年度に基本設計の策定に取りかかっているとこです。説明会以降にも、地域の皆様から御相談やお話ということがありましたら、私どもの担当の者がお話を聞いたりとかいうのはさせていただいております。その意見につきましては、可能な範囲内で、反映できるものはさせていただきたいというふうに考えております。

    𠮷安)反映できるものは反映するということ、承知いたしました。
    なぜそのようなことを聞いたかといいますと、鹿野観光交流拠点施設にライダーが集える場所を取り入れてほしい旨の要望書を市民の方が近く出されると耳にいたしました。
    鹿野は、徳山・萩間を結ぶ国道315号線沿いにあり、周南圏域から萩・津和野方面を目指す、もちろんその逆方面のライダーもですが、平日ももちろん、土日祝においては、かなりの台数が通過します。その多くのライダーたちが、鹿野観光交流拠点施設に立ち寄ってくれれば、施設を拠点にし、漢陽寺や清流通りを散策したり、また、石船温泉や長野山、せせらぎ・豊里パークの存在を知り、鹿野の観光地への動線ができ、それが、ひいては鹿野の関係交流人口の増加につながると考えますが、いかがでしょうか。

    答)今おっしゃられますようなライダーという、バイクを乗ってツーリングをされる方旅行されて、旅行のライダーの拠点というふうに御利用いただくのは、大変ありがたいことだというふうに感じております。
    先ほど市長が申し上げましたように、今回の今進めております鹿野観光交流拠点施設につきましては、鹿野の木材を使用し、周辺の施設との一体化、調和したような建物を造って、癒やしを感じるという形のものを目指しております。そういった雰囲気を楽しめるものをプロポーザルのほうで提案を頂きたいというふうに考えております。ライダーの方のみならず、来訪者が癒やしを感じていただき、ゆったりくつろいでいただくというのは、そしてまた、さらにここを拠点として周遊していただく施設を想定しておりますので、ライダーの方のみならず家族連れの方、3世代の方、3世代で楽しんでいただく。多くの方が来られるような施設にさせていただきたいというふうに思っております。
    また、こちらの作成に当たっては、プランの基本構想のときから地元の皆様からの御意見も頂いておりますし、こういったものを考慮して、皆さんに楽しんでいただける施設にしたいというふうに思っております。

    𠮷安)確かにライダーのみならずというのも大事かとは思うんですが、ある一定のターゲットに絞るということも大事なことなんじゃないかなと思います。
    これも提案なんですが、国道ステッカーというものがあります。1枚約550円なんですが、これをコレクションにしているライダーも多いようです。これを目的にツーリングをし、これを売っている道の駅だったり、コンビニだったり、公共施設で購入することで、その目的を果たすというライダーも多くおられます。ぜひこの観光交流拠点施設に315号ステッカーを販売していただければ、一定数のライダーが訪れてくれるのではないかと考えます。ぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。お答えをよろしくお願いします。

    答)現在、基本設計・実施設計を進めていく中でございます。建設に関するいろんな機能、どういった機能を入れるかというのも今考えている最中なんですけれども、今おっしゃられるような、今後の管理運営というところになりますと、また今後の管理者の選択というところにもございますけれども、今、国道ステッカーというものを初めて私耳にして申し訳ないんですけども、そういったものがあるということであれば、どういったものができるのかというのは研究はしてまいりたいというふうに思います。

    𠮷安)この施設は、令和10年度完成予定だと思います。高齢化・人口減少が著しい鹿野地区にとって、この施設ができることで、住民の方はとてもわくわくされておられます。厳しい現状を打破してくれるきっかけになり得る施設であると思います。
    櫛浜・遠石・長穂市民センターは、住民の声を広く聴いて、それが反映され、建設されたことで、建設後も地元住民の方のみならず、とても多くの方の利用がされていると聞いています。基本設計が完成するにはまだ少し時間があると思います。執行部の方には、地元住民の方の声を積極的に拾っていただき、完成したときに、いい施設ができたな、これで町が活気づくなと多くの住民の方に思っていただける施設にぜひしていただきたいと思います。いかがでしょうか。お答えください。

    答)ありがとうございます。もちろん私どもも、地域の皆様にとって、特に鹿野地域に設置するものでございますので、皆様が今後持続可能な利用もそうですし、地域のほうに還元できるような施設にしていきたいと思います。また、観光誘客にとっても、こちらの場所を起点として、鹿野を地域の中で点でなく、線であったり面であったり、さらには、周南市全域のほうにも目を向けていただけるような施設にさせていただきたいというふうに思っております。

    𠮷安)引き続きよろしくお願いいたします。