活動報告

令和4年 第2回定例会

1.熊毛地区の汚水処理について

  • 熊毛地区の汚水処理について

    𠮷安)周南市流域関連公共下水道事業は、旧熊毛町において、島田川流域の水質保全と市街地の生活環境整備を図るため、周南流域下水道計画を上位計画とし、昭和55年に県の下水道法事業認可を受けて、昭和56年1月より事業に着手し整備を進めているとあります。その後、平成13年に区域の拡大が行われました。
    そこで、(1)平成25年から、熊毛地区においても都市計画法による用途地域及び用途外地域の一部について、都市計画税を徴収するようになった。都市計画税の徴収エリアと下水道事業計画エリアは合致するのかについてお尋ねします。

    答)熊毛地区の都市計画税の徴収エリアと下水道事業計画エリアは合致するのかについてお答えいたします。
    下水道施設は、公衆衛生の確保や生活環境の改善、水質保全のために必要不可欠な施設であることから、都市計画税が課税されている地域以外においても、用途地域の隣接地や幹線道路沿いの既存集落地域においては、下水道事業計画として定めております。このことから、都市計画税の徴収エリアに比べて、下水道事業計画エリアのほうが広くなっております。

    𠮷安)都市計画税を徴収しているということは、必然的に下水道工事は行われないと矛盾が生じると思いますが、いかがでしょうか。

    答)今現在の下水道事業の課題といいましょうか、これは老朽化した施設の改築更新を早急に進めなければいけないということがございます。
    それと下水道使用料、これが減少傾向にあるということという現状がございます。それと併せまして浸水対策、これも早急に進めなければいけないという状況がございます。いろんな状況がございまして、どうしても優先順位をつけざるを得ないと、限られた財源、限られたマンパワーの中で実施していかなければいけないという状況がございます。そのあたりでどうしてもやはり新規の整備というのは時間がかかるということで御了解を願いたいんですが、もちろん整備地域として定められているところにつきましては、今後も多少時間はかかるかとは思いますけれども、粛々と進めていきたいと考えております。

    𠮷安)平成15年に合併して、その後、熊毛地区の下水道事業は後退します。下水道工事予定地区から浄化槽補助地区への見直しが進みます。平成22年には8地区、平成29年には1地区が見直しとなっています。また、平成22年に説明会は開催されたものの、見直しへの折り合いがついていない地区が4地区あります。本来であれば下水道の整備は住民サービスとして不可欠なものだと思いますが、どうして未整備という選択をされたのか。
    そこで、(2)平成15年度に合併以降、下水道事業計画区域の見直しが行われたのはなぜかについてお伺いします。

    答)下水道事業計画区域の見直しが行われたのはなぜかについてお答えいたします。
    平成19年に、人口減少や高齢化の本格化、また地方財政が厳しい状況にあることから、効率的に汚水処理施設整備を進めるため、整備手法の見直しを図るよう国から通知がありました。
    本市におきましても、老朽化する下水道施設の改築更新等が喫緊の課題でもあり、限られた財源の中で、早期水洗化を図るため、地域の実情に応じた汚水処理施設の整備を推進することとし、地域の皆様の御理解を頂いた上で、下水で処理する区域から浄化槽で処理する区域への見直しを行ったものでございます。

    𠮷安)いまだに見直しとなった地区の方から、下水道の整備を希望される声を頂戴します。本当に見直しの際の説明会で住民の納得のいく理解は得られたのでしょうか。私が聞くには、回覧板で知ったという方が多く、ちゃんとした説明はなかったとあります。真相はいかがなのでしょうか。

    答)区域の見直しに当たりましては、平成21年度に全部で14地区、360戸を対象といたしまして、全9回の説明会を開催しております。その際の説明会の御案内でございますけれども、対象となる360戸全戸に案内文を配付しております。もちろんその後の経過といいましょうか、結果につきましても各戸にお知らせをしております。

    𠮷安)分かりました。最後にお聞きしますが、見直しの地区を新たに見直しして、さらに下水道の整備を行われるお考えはありませんか。

    答)まず、今区域として定められているところにつきましては、先ほども申し上げましたように多少時間がかかるかもしれませんが、今後も進めていきたいと考えております。それ以外の地区でございますけれども、今の現状、人口減少の社会ということで、今後大きな社会情勢の変化等がない限りは、その区域を広げて整備を広げていくということは、なかなか今時点では考えにくいかなと思っております。

    𠮷安)下水道が未整備の地区に住まわれている多くの方々は、下水道の整備を望んでおられます。このことを御理解ください。次に移ります。
    (3)下水道の事業計画区域外及び未整備区域は、浄化槽の適正な管理を推進するため、補助制度があるが、補助額は適切であると考えるかについてお伺いします。

    答)浄化槽適正管理推進補助金についての御質問にお答えいたします。
    本市では、平成27年度より、浄化槽の適正な管理を推進し、公共用水域の水質保全を図ることを目的として、下水道などの集合処理の整備がされていない区域において、浄化槽を適正に維持管理する方に対し、浄化槽1基につき1万円を上限とした維持管理費補助を行っています。
    これにより浄化槽の法定検査受検率は、令和2年度には86.8%となり、補助制度開始前の平成26年度、70.1%よりも大きく向上しています。こうした状況から、本制度は浄化槽の適正な維持管理につながっているものと考えておりますし、本来、奨励補助的な性格を有するものですので、現在の補助額を見直すことは考えておりません。
    今後とも公共用水域の水質を保全するため、浄化槽の適正な維持管理を推進してまいります。

    𠮷安)浄化槽の維持管理費は、メンテナンス費等を含めて年間約6万円かかります。これに対して今市長からも言われましたが、市からの補助金は1万円しかありません。補助金を増額してもらえないでしょうか。

    答)浄化槽を適正に管理していくためには、法定検査の受検料であるとか保守点検、清掃など、そのような費用が必要となってまいります。浄化槽の大きさによって違いはございますけれども、今議員おっしゃったように、約6万円からぐらいの費用がかかるというふうに承知しております。
    この本補助金でございますけれども、現在1万円というふうになっております。これによってかかる費用全てを賄うというには至りませんけれども、補助金創設後に法定検査受検率が、先ほど市長が申し上げましたように、70.1%から令和2年には86.8%と向上しております。そういう状況にあることから、設置者に対する適正管理を行うことを奨励するという、そういう目的は果たせているのではないかと思っております。
    以上のことから、現在の1万円という補助金はそのまま継続していきたいと考えております。

    𠮷安)維持管理の補助金については納得できました。浄化槽に寿命が来て交換する際には何の補助もない状況であります。そのことについてどのように考えられますか。

    答)浄化槽は現状の維持管理であるとか機器の交換、補修などを行ってまいる必要があります。経年劣化が進んでまいるとそういうことが生じようかと存じます。浄化槽の使用可能年数は、おおむね50年程度あるというふうに承知しております。合併浄化処理槽の構造基準が定められましてから約50年。周南市で浄化槽設置の補助金を開始いたしましてから約30年が経過しておりますけれども、今後10年から20年で更新を迎える浄化槽が増加するというふうに見込んでおります。
    そのような中にあって、国等の動向も注視しながら、老朽化した浄化槽の更新についてどのような支援策が適正であるかということは、今後研究してまいりたいと考えております。

    𠮷安)浄化槽のある御家庭の皆様は、このことでとても負担に感じておられます。このことを御理解ください。

2.鹿野総合支所及び現鹿野総合支所の跡地の整備について

  • 鹿野総合支所整備事業の基本設計の進捗状況は。

    𠮷安)鹿野総合支所再配置計画の予定地において、現在の支所に建設したいグループと、それを反対し、コアプラザかのの隣接地とするグループとで意見は分かれて署名運動にまで発展しました。それをきっかけに町は二分され、住民同士仲たがいを生じることになりました。
    建設地は旧鹿野公民館跡地に決まりましたが、住民への説明はその後ありません。鹿野総合支所や現在の支所解体後の跡地に建設予定の観光交流拠点は、鹿野地区に住む住民にとって署名運動が起こるほど大きな関心を持っており、期待しておられます。
    そこで、(1)鹿野総合支所整備事業の基本設計の進捗状況は。また、今後住民を対象とした市民説明会等を行う予定はないのかをお聞きします。

    答)鹿野総合支所の整備についての御質問にお答えいたします。
    鹿野総合支所の整備につきましては、令和6年度中の供用開始を目指しています。現在、令和3年9月に発注した基本設計をはじめ、敷地の造成設計や地質調査、近隣民家等への影響調査を行っており、3月末に完了する予定となっております。令和4年度につきましては、基本設計を基に実施設計を進めることとしており、併せて旧鹿野公民館の解体工事と敷地造成工事を行います。
    今後、地域住民の皆様には、新型コロナウイルス感染状況を見極めながら、説明会の開催について検討するとともに、市広報やホームページ等を通じて、随時、総合支所整備の進捗状況をお伝えしたいと考えております。

    𠮷安)では、説明会は行われるということでいいでしょうか。

    答)説明会の件でございますが、基本設計、これが住民の方に初めて新しい総合支所の姿としてお見せできるものだというふうに思っています。住民の方も非常に関心をお持ちでしょうから、説明会なり班回覧等で何かしらの基本設計の結果というのをお示しするべきだと思います。
    ただし、コロナの状況がありますので、住民説明の方法につきましてはしばらく検討させていただいて、ただ、住民の方には示す必要があろうかというふうに考えています。

    𠮷安)他地区ですが、櫛浜・長穂・遠石市民センターを建設する際には、広く地域住民からの意見を聴き、地域住民が使いやすいとてもいい建物となりました。鹿野総合支所の建設に対しても、住民の意見を聴く場を設けていただき、意見を取り上げてほしいという声を多く頂いています。今後、そういった場を設けていただけますか。

    答)鹿野総合支所、これは行政事務所として整備をさせていただくということで、市民センター等とは少し性格の違うものだというふうに思っております。ただ、住民の方の利便性というものは網羅しなければいけないと、使いやすさというのは網羅していかなければならないというふうに感じております。こういった説明会の中で様々な意見、また回覧等を回す中で意見を頂くこともあろうかと思います。そういったことは十分お聴きしたいというふうに思っています。

    𠮷安)ぜひ基本設計ができる前に住民の声を聴いてほしいと思います。よろしくお願いします。
    過去の総合支所建設に伴う市長からの答弁では、事務所に近い建物になるとのことでしたが、どうしても事務所的な建物にせざるを得ないなら、それはそれの中でより住民にとって愛されるような建物になるように、市民と行政とが話し合って力を合わせようではありませんか。いかがでしょうか。

    答)基本設計が出来上がる中で、そういった住民の方の意見というものをお聴きしたいというふうに思います。
  • 現在の鹿野総合支所の跡地に整備予定の観光交流拠点の進捗状況は。今後、住民を対象としたワークショップ等を行う予定はないのか。また、地域内に鹿野地区を「日本一のカフェの里」にという声がある。そういう考え方を持って進めることはできないか

    𠮷安)令和3年12月議会で紹介した鹿野里山木漏れ日計画の活動についての第2弾を紹介したいと思います。
    前回御紹介しましたように、鹿野の人口は今も減り続け、抜本的な対策を打たなければ衰退は確実に進み、周南市にとって、これは大変ですねでは済まない事態です。この状況は周辺部にも波及するからです。そんな状況を逆にチャンスと捉え、10年以上前から7つのグループが力を合わせ、木漏れ日計画を進めています。この木漏れ日計画とは、観光振興を具現化する計画です。
    観光振興とは、簡単に言うと、地域価値を高め、持続可能な交流人口を増やす、地域にお金が落ちる仕組みをつくることです。この観光振興に民間として取り組むには容易ではなく、大変困難だと思われます。
    私の生まれたふるさとは鹿野です。この活動の話を聞き、共感し、彼らの力になりたいと素直に思いました。今日お話をするのは、彼らが10年もの時間をかけ、店舗ともに木漏れ日となる雑木を植え始め、今では89本、ベンチ35脚も置き、オープンガーデンは3年目を迎えます。どれも簡単なことではありません。彼らは後ほど紹介する、未来につながる構想があるからこそ辛抱強く続けられるそうです。
    ここで、一つ重要なことを知っていただきたいと思います。山口県の観光地以外で県外から多くの人が訪れる地域、それは鹿野です。数年前から徐々に広島県等から集客が増え始めています。具体的に鹿野インター近くの山野草のエキ、ここには昨年の1年間で約1万人の来場者がありました。そのうち17%が県外客で、広島県が9%、福岡県が3%、その他は島根県や兵庫県などです。また、鹿野には、山間部にもかかわらず6店舗のカフェがあり、そのうち1店舗では、広島県のお客様が5%、農家レストランでは4.5%、長野山緑地公園キャンプ場にも県外からのお客が増えています。利用者に話を聞けば、高速インターチェンジから下りてすぐの利便性が便利な理由だそうです。この現象はすごく大事です。重要なことは、ここに大きな可能性を秘めていることです。今は一握りの小さな現象かもしれませんが、限りない可能性を秘めています。
    鹿野には、先人たちが築いた高速道路があります。1時間少しで広島や福岡とつながっています。そこには癒やしや非日常を求める多くの人たちが住んでいます。鹿野には山野草、清流、花、県内最高峰の山々、忘れかけた光や風、音や匂いといった「日常をときほぐす観光」の資源が無限大にあります。しかし、残念なことに、過去にこれまでにうまく活用されてこなかったのも事実です。その大きな理由とは、どのほかの地域とも同じレベルで大きな特徴がなかったことかもしれません。
    再び観光振興の話に戻ります。鹿野の観光振興を成功させるには、基本的には一過性ではない一つの構想に基づいた新たな魅力づくりと発信力が必要です。これは他の地域と比べ突出したものである必要があります。それが日本一のカフェの里です。この日本一のカフェの里こそが、木漏れ日計画のゴールであり、持続可能に交流人口を増やし、お金が落ちる仕組みづくりです。しかも、重要なのは、実現可能であることです。ここで、なぜカフェにこだわるかを説明します。
    1、カフェ経営者は365日、人を呼ぶ努力を惜しまない。その力は絶大で真の観光資源です。
    2、カフェが地域に増えれば増えるほど商圏が広がり、地域の魅力が増します。
    3、カフェが増えることで新たな雇用を生み、移住や空き家対策にもつながります。
    4、カフェが増えれば、農産物の消費拡大とブランド化が進みます。
    5、カフェが最も起業しやすく、徳山など町なかで起業するより成功の確率は上がります。
    以上は、鹿野でカフェを20年以上実際に経営された体験から導き出された理由です。
    この日本一のカフェの里には、核となる施設が必要です。そこで、総合支所跡地に木漏れ日の森の建設と併せて、自然と調和したカフェの設置を求めます。
    そこで、(2)現在の鹿野総合支所の跡地に整備予定の観光交流拠点の進捗状況は。今後、住民を対象としたワークショップ等を行う予定はないのか。また、地域内に鹿野地区を「日本一のカフェの里」にという声がある。そういう考え方を持って進めることはできないかについてお伺いします。

    答)現在の鹿野総合支所の跡地整備についての御質問にお答えいたします。
    鹿野総合支所の跡地につきましては、漢陽寺をはじめとした歴史的な資源や清流通り、天神山公園といった観光資源が集積する立地を生かし、人を呼び込むことのできる観光交流拠点として整備を行うこととし、今年度中に鹿野地域の観光振興プランを作成し、取り組むこととしております。
    観光振興プランの作成に当たっては、鹿野地域で活動する様々な団体や住民の方に御参画いただき、観光という視点で持続可能なまちづくりを考える中で、観光交流拠点の在り方や必要な機能についての御意見を伺ってまいりました。それらを踏まえて市が作成した素案を住民の方にお示しし、素案に対する御意見を伺い、今年度中の策定に向けて現在進めているところです。
    今後は、策定した鹿野地域観光振興プランを実行に移すことが重要となります。四季折々の美しく豊かな環境、歴史ある町並み、自然と共生してきた生活の知恵、あちこちに点在する居心地のよいカフェで過ごす時間。地元の方には、何でもない、どこにでもあると思われているものが大変貴重な地域資源であり、観光資源となるものと考えております。
    市が鹿野地域をモデル地区として進めている「日常をときほぐす観光」でございますが、これに共鳴してくださった地元の皆様方、木漏れ日計画でありますとか、いろんな方がいろんな活動をしてくださっております。大変うれしい活動であり、大きな期待をしているところでございます。
    今後、住民の皆様と一緒に進める中で、鹿野総合支所の跡地に整備する観光交流拠点についても、地域と調和し、地域資源を生かしたものとなるよう、必要な機能や活用方法についてさらに検討を進めてまいりたいと考えております。

    𠮷安)木漏れ日計画のメンバーは本気で日本一のカフェの里を目指しています。本気で奇跡の町を実現させようとしています。これを実現させるには、民間の熱量に行政の力が加わったときこそ実現可能になるのではないでしょうか。成功すれば鹿野が大きく変わるだけではなく、周南市全体にも大きな波及効果が生まれます。周南市のイメージも格段に上がり、全国区になるかもしれません。それだけではなく、高齢化や人口減で困っている他の自治体のモデルとして、大いに社会貢献できることとなります。鹿野のために行政としての関わり方の本気度を教えてください。

    答)鹿野の地域での団体の活動についての御質問が出ましたので、私からお答えをさせていただきます。
    確かに鹿野の風プロジェクト、木漏れ日計画、承知をしております。一生懸命考えていただいておられまして、また斬新なアイデア等を頂いております。私どもも情報交換しながら、民間と行政と一緒になって考えていく大きな鹿野の事業であろうというふうに思っておりますので、今後も検討をさらに協議を進めていきたい、また深めていきたいというふうに思います。

    𠮷安)私は鹿野はカフェの起業に最も適していて、民間と行政がタッグを組めば、日本一も夢ではないと信じています。
    徳山高専で2月4日に開催された、学生による鹿野総合支所跡地プロジェクトの発表会の内容を幾つか御紹介しようと思います。
    まずは、鹿野の漢陽寺、潮音洞、二所山田神社、清流通りなどの歴史に触れ、清流通り周辺の地形を調査していました。これは周南市のホームページからの引用になるのですが、周南市の開発コンセプトの紹介がありました。
    まず、周南市の北部開発コンセプトです。「清流と緑に恵まれた自然に抱かれ歴史を味わう癒しのまち」とあります。その開発内容は、主要幹線道路の整備、憩い・交流の場の充実、歴史的自然景観の保全の3点です。
    次に、鹿野町の支所開発コンセプトです。鹿野の地域資源を生かし、交流人口に増加が期待でき、「日常をときほぐす観光」を体現する設備とあります。この要求事項はほかの公共施設と連携、防災拠点の形成、地域の魅力向上に寄与の3点です。
    以上のことを踏まえて、生徒たちが導き出したプレゼンテーションは、鹿野総合支所跡地をカフェスペースを含めた広場等を一体的に整備するという内容でした。兵庫県の丹波篠山市の集落丸山をモデルにして、鹿野の町なかでも同じことはできないか。それは、アルベルゴディフーゾを取り入れるというものでした。アルベルゴディフーゾとは、イタリア語で分散したホテルという意味です。町の中に点在している空き家を一つの宿として活用し、町を丸ごと活性化しようというものです。
    ここで、鹿野総合支所跡地にできるカフェスペースが、ホテルのフロントの役割も果たします。山あいの集落にたたずむまきストーブや縁側のある古民家をモダンに改装して、一棟貸しで提供する宿泊施設、フランス料理や懐石料理を提供します。こんな素敵な体験が鹿野でできたら、訪れる人は間違いなく増えることでしょう。高専の生徒たちの夢あふれるプレゼンテーションに明るい鹿野の未来を見た気がいたします。
    この会場には、観光交流課の職員の方も来られていました。市の職員の視点から、このプレゼンテーションを聞かれた感想をお聞かせください。

    答)テクノアカデミアへの出席は残念ながら私はかないませんでした。しかしながら、出席した職員から報告を受け、資料も拝見させていただきました。アルベルゴディフーゾというなかなか聞き慣れない言葉ではありますけども、高専の皆さんの御提案に当たりまして、国内の先進事例の調査、それだけではなくて、鹿野地区の特徴や観光の状況、そして現在の鹿野総合支所周辺の環境など基礎的な情報収集、そして分析もしっかりと行われておられました。鹿野のストーリーの会にもよく高専の方はいらっしゃっていただいておりまして、住民の皆さんとの意見交換もされたと伺っております。大変徳山高専の学生さんには感謝をしているところです。
    今のテクノアカデミアでの高専の皆さんの発表ですが、鹿野の地域をよく研究された上での発表であると感じました。感心いたしました。

    𠮷安)私は今回の一般質問の内容とタイムリーに話題が重なったこともあり、とても得るものがありましたし、勇気づけられました。
    次に、住民説明会ですが、それはいつ頃やるのでしょうか。具体的なスケジュール等分かれば教えてください。

    答)鹿野地域の観光振興プランのことでお答えいたします。
    観光振興プランは先ほど素案ということを申し上げましたが、素案をつくりまして、鹿野のストーリーを考える会の代表の皆様、そして鹿野総合支所とコアプラザかのですかね、そちらに設置いたしまして御覧いただきました。コロナ禍にありまして、なかなか全体的な会議等が開かれませんでしたが、その中で素案を御覧いただくという手法を取っての御意見を頂きました。現在、分析等はまだいたしておりませんが、昨日の時点で15件ほど頂戴しているということを確認しております。頂戴いたしましたことなので、これをよく検証しながら、また、鹿野の振興プランの中にどういうふうに入れるか、あるいはどういったことができるのかをよくこれから検討してまいりたいと考えています。

    𠮷安)次の世代に夢を持たせたいと思います。
    限られた人が参加して、限られた人の意見しか聞かないのではなく、開かれた誰もが参加できる会議を開いてほしいと思います。いかがでしょうか。

    答)観光振興プランと申し上げましたが、これは今、これから鹿野の観光振興に関わる一番基礎的なものだと思います。皆さん既に活動をたくさんされていますが、これから実行段階に入る中で、様々活動されている方のお話を伺うことになろうかと思います。その中でこれからどういう鹿野の中での活動につなげていくか。あるいは、まだ施設の建設という話は早いですが、これから先の施設の在り方というのが見えてくるようにお話を伺ってまいりたいと考えております。
    全体説明会というのは、現時点では特にお答えできるものはありませんが、総合支所等での説明会があれば、その中ででもタイミングがあるとは思いますが、考えてまいりたいと思います。

    𠮷安)鹿野総合支所建設及び鹿野総合支所跡地、観光交流拠点施設建設について、住民と協議を進めていくということをしっかりとお聞きしましたので、以上で志高会の会派質問を終わります。