活動報告

令和4年 第7回定例会

目次

1.罹災ごみの対応・支援について

罹災ごみについて

1.罹災ごみの対応・支援について

  • 罹災ごみについて

    𠮷安)火災に遭った現場で発生したごみは、一般廃棄物として扱われます。瓦礫等のごみは産業廃棄物としては回収してもらえません。一般廃棄物収集運搬業許可業者がペガサスに持っていくことになります。
    しかし、ペガサスの基準は大変厳しく、爪ようじ1本の大きさの可燃ごみが混ざっていたら、その時点で引き取ってもらえません。相当細かい分別作業が必要となります。
    また、木造家屋が火災に遭った場合、柱やはりなどが燃えてできた木炭は一般廃棄物収集運搬業許可業者が恋路クリーンセンターに持っていくことになります。
    罹災証明を提出して、ごみ焼却処理手数料免除申請書があれば、持ち込んだごみの処分量はかかりません。ただ、こちらもペガサスと同じく、瓦礫一つ混ざっていたら引き取ってもらえないので、相当細かい分別作業が必要となります。
    現状、火災現場で発生した、いわゆる混載ごみは、18ある市指定の一般廃棄物収集運搬業許可業者は、どの会社も取り扱ってもらえないのが実態であります。
    周南近隣3市にある安定型最終処分場も有機物、つまり可燃ごみが混ざっていると引き取ってもらえません。火災の際に消火放水によりびしょびしょにぬれた瓦礫、土、木炭を仕分けるのは容易なことではなく、限りなく不可能に近い作業です。
    この取扱いに困る混載ごみを受入れてくれる民間の会社が、山陽小野田市と下関市に2社あります。現状、県内に2社しかないので、毎日県内各地から、または海を越え福岡県からごみが持ち込まれていて、朝の3時から並ばなければその日のうちに受理してもらえないそうです。
    なお、この2社に持ち込む前に、事前にごみの分析を行わなければならず、ダイオキシン類の含有試験、重金属類16検体の溶出試験、EDX分析の定性分析が必要で、この分析料が24万円もかかります。火災に遭われた方の金銭的負担は相当重たいものとなります。
    過去には、桑原不燃物処分場で罹災ごみを受け入れたと聞いております。
    周南市では、令和3年度31件火災が起きております。火災は気をつけていても起こってしまいます。今後、発生する罹災ごみを受け入れる処分場を市内に造るべきではないでしょうか。仮に、市内に処分場ができれば、県東部、県中部から持ち込みが予想され、それはつまり市の収入に大きくつながると思います。
    ここ周南市に罹災ごみの処分場の建設を求めます。
    そこで罹災ごみの処分について、以下を問います。
    ア、火災で発生したごみは、一般廃棄物として扱われるものと、産業廃棄物として扱われるものに分かれ、その分別は罹災者にとって相当な負担となる。これらを分けずに受け入れる処分場を市内に造ることはできませんか。
    イ、火災で発生したごみを処分する際、罹災者は相当な費用負担を負うこととなる。罹災者の費用負担を軽減するために、処分に要した費用に対する補助を検討できないかをお尋ねします。

    答)罹災ごみについての御質問にお答えいたします。
    本市において、火災により罹災した家屋から排出される廃棄物は、それぞれの区分に応じて分別し、罹災された御本人による持込み、または一般廃棄物収集運搬許可業者へ処理を依頼していただくことになります。
    火災による罹災ごみは、通常の家屋解体に伴う建築廃棄物と違い、様々な材質の廃棄物が混在した状態で、そのままでは最終処分場への受入れが困難であることから、可能な限り分別をお願いしているところです。
    具体的には、罹災した家財道具や焼け落ちた建物部分は一般廃棄物として処理され、焼け残った家屋の主体構造物の解体に伴って排出される廃棄物については産業廃棄物として扱われます。
    処理に当たっては、まずは罹災ごみを一般廃棄物と産業廃棄物に分けた上で、さらに可燃物と不燃物に分別し、それぞれの処理施設にて適正に処理されます。
    このうち、焼け落ちた柱や畳などの可燃物は市が処理する一般廃棄物として恋路クリーンセンターで焼却され、不燃物は徳山下松港新南陽N7地区最終処分場にて埋立て処分を行います。
    こうした罹災ごみを分別せずに受け入れる施設の整備に当たっては、候補地の選定や処理方法の検討などに長期間を要し、また施設の整備や運営コスト等に相当な費用を必要とすることから、市による施設整備は難しいものと考えております。
    次に、ごみの処分に要した費用に対する補助についてです。
    現在、火災等の被害に遭われた方への支援としては、市が罹災状況を確認した上で罹災者において一般廃棄物を適正に分別いただいた後、それぞれの処理施設へ搬入される際に、重さに応じて必要となる手数料を免除する制度を設けております。
    罹災された方には御負担をおかけすることになりますが、こうした制度を御活用いただきながら廃棄物の適正処理に御協力いただきたいと考えております。

    𠮷安)このたび、この質問に至った経緯といいますのが、この春に火災に遭われた方からの御依頼で、片付けたごみを結局、市内にある18のどの許可業者に依頼しても引き取ってもらえないという相談を受けました。その処分というのは、今でも進んでおりません。
    これは一体、どうしたら解決に向かうでしょうか。

    答)廃棄物には、議員御紹介がありましたように、一般廃棄物と産業廃棄物がございます。今の業者の受入れのことについて、いろいろ御相談をされたというお話がございましたけれども、許可業者は一般廃棄物に関する処分の許可業者と産業廃棄物の許可業者、それぞれ区分が分かれております。
    そういうこともありまして、今回のケースは火災による罹災ごみということでございますけれども、そういう、ごったになったような分別されていないごみの収集運搬につきましては、それをきちっと一般廃棄物とそれ以外の、例えば、排出されたものではなくて建物自体の構造に残っているものとか、そういったものとかは産業廃棄物になりますけれども、そういうものと分ける必要があります。
    ですから業者としては、それが混ざっているとそれをさらに分ける作業等が出てきますので、そういうところで業者としては、今回のような、いつ突然起こる火災に対する依頼等についての受入れ体制というのが、そろわなかったということがその今回の事例のケースではないかと考えております。
    ですから、きちっと区別していただければ、そのあたりは業者のほうも御相談に乗っていただけるのではないかと考えております。

    𠮷安)処分場の建設は難しいという話でしたが、令和5年度の県予算に対する要望書にもありますように、港湾計画に位置づけられている公有水面埋立地への広域最終処分場の確保について継続要望されています。
    N7も令和14年前後には受入れを終了する見込みとあります。いずれにせよ、代替の処分場の建設は必要となってくると思います。その建設に併せて罹災ごみも受け入れることができる施設を希望しますが、いかがでしょうか。

    答)議員がおっしゃったように県要望につきましては、例年重点要望ということで、最終処分場についての要望をさせていただけるところです。
    現在の処分場の様子ですけれども、徳山下松港新南陽N7地区最終処分場の一般廃棄物の埋立て進捗率でございますけれども、令和3年度末で全体の約28%という状況になっております。計画上はお示ししましたように、令和14年度までの埋立てが可能ということになっております。
    その中にあって、私ども周南市といたしましては、いろいろな方に御協力を頂きながらゴミの減量化であったり再資源化をさらに推進しながら、この埋立て認可期間の延長であるとか、そういったものを、これを所管しておられます県ともいろいろ協議したり、先ほどの要望等もお願いしているところです。
    なお、県におかれましては、今年度施設の延命化についての検討をということで、埋立て容量について、それを増やすための方法等について、調査を今年度実施されているところでございます。
    そういう中にありまして、先ほど罹災ごみ等も含めた新しい処分場の建設について検討はということ、お話がございましたけれども、本市におきましては、廃棄物発生を全体的なものを抑制することによって既存の施設を長く使用できるような、そんな延命化をしっかり図ってまいりたいと思います。これには皆さん方の御協力がいるかと思います。
    廃棄物の処理は、法に定められた先ほどの区分に応じて処理が求められますことから、現状の分別体制、周南市が今しっかり取り組んでおります分別体制を引き続き行っていきまして、廃棄物の発生時の区分がはっきり分けられるような、それを入口の段階できちっと分けていく、今の市の分別の方法なんかをしっかり理解していただき、取り組んでいきながら廃棄物を効率的に適正に処理していきたいと考えております。
    なお、新しい処分場の建設つきましては、市単独でというのは難しくて、処分の設置許可をされます、所管する県ともいろいろ協議していかないとまいりませんので、今の現状の市の廃棄物の処理の体制をしっかり取り組みながら、今後県ともいろんな形での御相談をしてまいりたいと思います。
    御理解賜りますようお願いいたします。

2.コロナ禍における物価高騰等への本市独自の対策について

  • コロナ禍における物価高騰等への本市独自の対策について

    𠮷安)新型コロナウイルス禍や物価高に苦しむ商店を支えようと、全国各地の自治体が公費を投入し、キャッシュレス決済に高率のポイントを還元する事業を相次いで実施しています。
    ばらまきとの批判もある中、一味違うのは東京都世田谷区です。区内だけでしか使えない地域通貨を活用した独自の取組を展開し、持続可能な地域おこしを狙っています。地域通貨は、スマートフォンのアプリを通じて取引する「せたがやペイ」。現金をデジタルのコインに交換し、区内の加盟店で使うと決済額の30%分のポイントが還元されます。1万円使えば、後日使える3,000円分がもらえます。7月下旬にスタートして来年1月末までです。還元額の上限は7万ポイント、7万円相当に設定されています。
    他の自治体では、一度は地元で買い物はされるものの公費で付加したポイント分は、その自治体地域の外でも使えるケースが多く流出してしまう。せたがやペイは区内で金の行き先が完結する仕組みであります。
    区の調査によると、利用者の年齢別割合は40代と50代で6割強を占め、スマホ世代の20代はわずか5%であり、このことからまだまだ普及の余地があると見ています。
    そこで、(1)本市では、キャッシュレス決済を利用した際に、決済金額の最大20%を還元するキャンペーンを行っているが、還元したポイントを市外で利用される場合も多い。世田谷区商店街振興組合連合会のせたがやペイを参考に、本市の地域通貨「周南ペイ」を導入することで、還元したポイントを再び市内で利用され、市内の小規模事業者等の支援につながると考えるがどうかをお尋ねします。

    答)コロナ禍における物価高騰等への本市独自の対策についての御質問にお答えいたします。
    せたがやペイは東京都世田谷区内の地元店舗の応援を目的に、世田谷区商店街振興組合連合会が区の支援を受けて発行するキャッシュレスの地域通貨です。せたがやペイに登録された店舗にとっては、付与されたポイントが次の消費につながり、地域通貨としての効果があるものと認識しています。
    本市では、市外からの消費の取り込みや事業者のキャッシュレス決済の普及に取り組むため、既に広く利用されているキャッシュレス決済事業者と連携したポイント還元キャンペーンをこれまで3回実施し、現在も12月末まで4回目のキャンペーンを実施しているところです。
    前回実施したキャンペーンでは、延べ7万8,619人の利用者と3,400の店舗が参加し、約12億5,000万円の消費を生むことができ、本キャンペーンが消費の喚起につながったものと認識しています。
    本市といたしましては、コロナ禍における物価高騰等への経済対策は、事業者も消費者も参加しやすく、広く普及している既存のキャッシュレス決済事業者と連携した消費喚起事業を基本に進めてまいりたいと考えております。

    𠮷安)ただ、今行われている20%の還元キャンペーンの還元ポイント分を市内でしか使えないようにするシステムの変更というのは難しいんでしょうか。

    答)現在行っておりますキャッシュレスによるポイント還元キャンペーンでございますけども、先ほども市長が申し上げましたように、広く利用されておりますキャッシュレス事業者と連携をして取り組んでおりますので、市独自の取組ではございませんので、その地域通貨とは違う取組でございますので、その還元したポイントをまた市内で使うということは今のシステムでは難しい状況でございます。

    𠮷安)今のシステムでは難しいというのは分かるんですが、そのシステムの変更というのは相当予算がかかるものなんでしょうか。

    答)地域通貨の導入でございますけれども、システム変更するためには地域通貨というものを導入しないと、その地域の中だけでお金の流通が行われないというか、そういう形なので、デジタル地域通貨の導入についての件で、ちょっとお答えいたします。
    これにつきましては、導入に当たりましては運営コストというのがかかります。これは、運営主体であるものにもかかりますけれども、店舗においてもやはりかかります。システムの経費であったり、地域通貨の普及、加盟店の拡大における取組を考える、そういったいろいろな諸課題がございます。費用対効果がございます。
    導入に関しましては、現在その地域通貨の事例、他市で、せたがやペイなんかも、そういったものを参考にしていきながら、調査研究を進めている、今そういう段階でございます。

    𠮷安)先に紹介したせたがやペイでは、せたがやペイをきっかけにスマートフォンを利用し始めた高齢者も増えたそうです。
    周南市でも周南ペイを利用することで、周南市全体のデジタル化が進むと考えますがいかがでしょうか。

    答)デジタル通貨をやることによって、スマートシティー、そういったところに資するとは考えております。
    しかしながら、まず導入に当たりましては先ほどございましたような諸課題、いろんなことを考えないといけないというふうに今考えておるところでございます。

    𠮷安)令和4年度9月末時点での本市のマイナンバーカード普及率は54.4%だそうです。デジタル庁が令和6年度秋をめどに、保険証をマイナンバーカードへ移行すると発表がありました。
    本市においてもマイナンバーカードの普及は取り組むべき課題だと思います。
    そこで、周南ペイを導入すること、また周南ペイの導入が非現実的であるならば、今後、現行のキャッシュレス決済事業の利用の際にマイナンバーカードを持っていることを義務化することで、マイナンバーカードの普及につながると考えますがいかがでしょうか。

    答)現在、行っておりますキャッシュレス決済のサービスに当たって、その利用の際にマイナンバーカードの取得を行っていただくということでございますが、もともとペイペイとか、d払いとか、そういった既存のシステム、民間の事業を活用しておりますので、その利用に当たってマイナンバーカードの普及につなげていくというのは、制度上、手続上難しいと考えております。
  • 本市独自のGoToイートやGoToリフォームの実施について検討してほしい

    𠮷安)GoToイートやGoToトラベルという言葉は、よく知られていると思います。自治体単位では行っていないのですが、各工務店が独自でポイント還元を行うGoToリフォームというものがあります。
    円安、物価の上昇、賃金の据置きにより、消費者の財布のひもは硬いものとなっています。不景気にコロナ禍が相まって、飲食業界、建設業界は大変疲弊しています。今までは一月に2回外食していたのが、一月に1回になった。中には全く外食しなくなったという方もいます。また、「家が傷んできたし。」とか、外壁の塗装が薄くなってきたからリフォームしたいという家庭が、以前だったらしていたが、住めないわけではないからもう少し我慢しようと工事を諦めるという話もよく耳にします。
    ぜひ、そんな消費者の背中をポンと押してあげるような政策を行ってほしいと思います。本市の経済を再び活発なものへと導いてください。
    そこで(2)消費者の購買意欲を高め、飲食業界、建設業界を支援するため、本市独自のGoToイートやGoToリフォームの実施について検討してほしいがどうかを尋ねします。

    答)本市独自のGoToイートやGoToリフォームの実施についての御質問にお答えいたします。
    本市では、長引くコロナ禍の影響により、厳しい状況が続く飲食店の事業継続を目的に、周南料飲組合、周南西料飲組合が共助活動により行われる「しゅうなんプレミアム食事券」をこれまで5回にわたり支援してまいりました。
    このプレミアム食事券については、購入から利用、換金まで効率的な仕組みをつくられており、キャンペーンの参加店舗数も増加傾向にあるとお聞きしております。
    今後、飲食店の支援を行う際は、引き続き料飲組合の取組を支援してまいりたいと考えています。
    次に、リフォーム時に経費の一部をポイントとして還元する取組についてです。
    円安や原油価格、物価高騰等の影響は建設業界のみならず幅広い業種に及んでいる現状を踏まえ、本市では11月28日より小規模企業者物価高騰等対応支援金を新設し、小規模企業者に10万円、個人事業主に5万円の支援金を支給しています。
    まずは、この本市独自の支援をしっかりと進めてまいりたいと考えております。

    𠮷安)今言われた、令和4年11月の臨時会で可決された3億8,500万円の事業。農業関係を除く全ての業種が対象で、従業員20人以下の法人に一律10万円、個人事業主に一律5万円を支援するものです。
    今回の事業は、とにかく支給のスピードに重点を置いたようで、書類の簡素化に取り組まれたようです。
    私の周りには、多くの経営者・個人事業主がいますが、今回の支援金がとてもありがたいとの声を多く受け取っております。
    事業を行う上で10万円、5万円という数字は、正直僅かなものではあります。僅かではありますが、支援してくれるんだという気持ちが支援を受ける方たちはうれしいのだとお察しします。
    事業者側は支援を受けました。次は消費者側だと思われます。
    再度お尋ねしますが、消費者向けの支援事業の検討はされないでしょうか。

    答)今回、事業者に対しまして支援金ということで5万円、10万円の支給を行ってまいりますが、消費者向けの対策としましては、先ほど少し御紹介も差し上げましたがキャッシュレス決済、この20%還元という形で広く消費者にも物価高騰対策としての支援に取り組んでいるところでございますので、御理解いただきたいと思います。

3.選挙について

  • 期日前投票における期日前投票宣誓書の事由にその他の項目を設けることができないか

    𠮷安)期日前投票は、投票日以外に選挙期間中であればいつでも投票することができ、気軽に利用できる制度である。一方、利用者からは期日前投票を行う理由を選ぶ際に、該当する項目がないとの声を聞きます。
    該当する事由の番号に丸をつけてくださいと投票所入場券に書いてあります。1、仕事・学業・その他に従事。2、外出・旅行等。3、病気・負傷・出産・身体障害等。4、交通至難の島等に居住・滞在。5、周南市外に住所移転。6、天災・新型コロナウイルス感染症等または悪天候とあります。
    もちろん、今述べたようにこの6つの事由に当てはまる人もいるでしょう。しかし、友人・知人にアンケートを取った結果、期日前投票を利用した理由として最も多かったのは意中の候補に一日でも早く投票したいというものでした。この理由では6つの事由に該当するものがありません。投票者は、結果的に全く当てはまらない項目に丸をしなければなりません。虚偽の申告ということになります。
    通告時の聞き取りで、法で決められていることだから、一自治体で変えることはできないと聞きました。それは理解できるのですが、この問題は全国的な問題だと考えます。こういった問題があるということを、相手が県なのか政府なのかは分かりませんが、ぜひ要望として上げていってほしいと思います。
    そこで、(1)期日前投票制度は投票日前であっても投票日と同じ方法で投票することができる制度であるが、有権者からは期日前投票を行う事由を選択する際に該当する項目がないとの声を聞く。
    期日前投票を行う事由として、その他の項目を設けることはできないかをお尋ねします。

    答)選挙について大きく2点の御質問のうち、まず期日前投票における期日前投票宣誓書の事由にその他の項目を設けることができないかとの御質問にお答えいたします。
    現代の選挙制度では、選挙人は投票日当日に指定された投票所で投票する、いわゆる投票当日投票所投票主義を原則としておりますが、投票日当日に何らかの理由で投票所に行くことができない方の投票機会の確保のため、例外的な措置として期日前投票制度が設けられております。
    この期日前投票の投票率について、直近に執行された参議院議員通常選挙の推移を見ますと、平成28年7月10日執行の選挙は、本市全体の投票率は50.04%、このうち期日前投票の投票率は9.7%、令和元年7月21日執行の選挙は、本市全体の投票率は45.98%、このうち期日前投票の投票率は12.47%、令和4年7月10日執行の選挙では、本市全体の投票率は47.47%、このうち期日前投票の投票率は14.34%となっており、回を重ねるごとに期日前投票を利用される方の割合は増加傾向にあります。
    この期日前投票制度を利用する場合には、公職選挙法施行令の規定により選挙人本人が選挙当日、投票所で投票できない事由を申し立て、かつ当該申立てが真正であることを誓う旨の宣誓書を提出しなければならないことが定められております。
    選挙当日、投票所で投票できない事由につきましては、先ほど議員さんおっしゃいましたけど、公職選挙法第48条の2第1項の規定により、1、仕事・学業・その他に従事。2、外出・旅行等。3、病気・負傷・出産・身体障害等。4、交通至難の島等に居住・滞在。5、市外に住所移転。6、新型コロナウイルス感染症等を含む天災・悪天候、これら6つの事由に区分されております。
    期日前投票をされる方は、宣誓書を提出する際にただいま申しました6つの事由から該当する項目を選んで御記入いただいております。
    こうしたことから、公職選挙法にのっとった運用を踏まえますと、該当する事由がないことにより、その他の項目を新たに設けることは難しいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
  • 選挙管理委員会として、若者の投票率向上に向けて何らかの対策を講じるべきでは

    𠮷安)令和5年4月には、山口県議会議員選挙、周南市長選挙が行われます。ここ数年の投票率の低下は、社会問題だと感じます。特に、10歳代から30歳代の若者の投票率の低下は著しく、全体の投票率の低下につながっております。選挙管理委員会として、若者の投票率向上に向けて何らかの対策を講じるべきと考えますがいかがでしょうか。お答えください。

    答)次に、若者の投票率向上に向けた対策についての御質問にお答えいたします。
    まず、直近に執行された参議院議員通常選挙での投票率の推移を見ますと、平成16年7月11日執行の選挙での投票率は、全国では56.57%、本市では57.86%、令和4年7月10日執行の選挙での投票率は、全国では52.05%、本市では47.47%となっており、全国的にも、また本市においても投票率は低下しており、令和4年執行の選挙では、本市が全国を下回る結果となっております。
    次に、若者の投票率の状況でございます。
    平成27年6月の公職選挙法の改正により、平成28年7月10日執行の参議院議員通常選挙から18歳以上の方が選挙に参加することができるようになりました。
    本市における全体の投票率と10歳代の投票率を参議院議員通常選挙にて比較いたしますと、平成28年執行時の選挙では、本市全体の投票率は50.04%、10歳代の投票率は34.98%、令和4年執行時の選挙では、本市全体の投票率は47.47%、10歳代の投票率は24.06%となっており、全体の投票率もやや低下していますが、10歳代の投票率は10ポイント以上低下しており、全体の投票率と10歳代の投票率の差が広がっている状況にあります。
    また、20歳代及び30歳代の若者の投票率については、国政選挙の際に実施しております全国の年齢階層別の抽出調査を直近の参議院議員通常選挙で見ますと、20歳から24歳の投票率は30.75%、25歳から29歳の投票率は37.26%、30歳から34歳の投票率は43.77%となっており、若い世代の中においても年齢層が下がるに従って投票率が低下する傾向が見られます。
    こうしたことを踏まえての、若者の投票率向上に向けての取組でございますが、18歳から選挙に参加できるようになったことに伴い、全国的な取組として特に学校での主権者教育が積極的に行われることになりました。
    本市におきましては、総務省から主権者教育の専門家として委嘱を受けた主権者教育アドバイザー及び選挙管理委員会の職員による出前講座や投票体験プログラムとして実際の選挙で使用する物品を用いた模擬投票を行うなど、学校での主権者教育が充実するよう支援しております。
    また、実際の選挙時には高校生や大学生を対象に、学校を通じて選挙公報を配布し、若者への投票の呼びかけなどを行っております。
    今後の対策といたしましては、選挙啓発作品を若者から募集したり、選挙時には若者にも参画していただけるような街頭啓発活動を行うなど、主権者意識の醸成に向け、先進地の事例も参考にしながら、さらなる充実を図ってまいりたいと考えております。

    𠮷安)しっかりと啓発してもらいたいと思います。