活動報告

令和元年 第4回定例会

目次

1.「まちの魅力創出」について

「まちの魅力創出」の具体的な取り組みについて

1.「まちの魅力創出」について

  • 「まちの魅力創出」の具体的な取り組みについて

    𠮷安)「まちの魅力創出」に「急速に進行する人口減少対策の1つとして、人口流出を抑えるとともに、市外から人を呼び込む取組みを進めていく」とあります。「市民の皆様からは、住み続けたい、市外の皆様からは、移り住みたいと思えるよう、町の魅力を磨き上げ、進める」とあります。「徳山大学の公立化」、「徳山駅前地区市街地再開発事業」、「UJIターン」、「日常をときほぐす観光」と「地域固有の資源を用いて魅力あふれる地域づくりを進める」とあります。  ここに掲げてある、それぞれの取り組みに期待をしたいと思います。  これら以外にも取り組んでいきたいと思われるものがございましたら、具体的に教えていただければと思います。よろしくお願いします。

    答)「まちの魅力創出」の中に、磨き上げの例として、徳山大学の公立化とかありますが、ほかにも何かありますか、という質問であります。
    私は、「まちの魅力創出」の中で、町の磨き上げを進めてまいると申し上げ、その例として、今御紹介をいただいたような、徳山大学の公立化とか、駅前再開発とか、日常をときほぐす観光等について述べてきました。私としては、これらの磨き上げる過程において、自分の町に対する愛着が一層醸成されることをまずは願っております。
    議員から、そのほかにも何かあるのか、という質問でございますので、この件に関しては、これまでもずっと考えていたことが少しありますので、長くなりますけど、御紹介をさせていただきたいと思います。
    振り返って考えてみますと、ここ徳山の町というのは、さきの戦争によって市街地のほとんどが焼け野原になって、それまで培われてきた大切なことであるとか、物であるとか、その多くが失われてきたと思います。戦後、焼け跡からの復興では、先人とか先輩たちが涙ぐましい取り組みをしてこられたおかげで産業が張りついて、インフラの整備も進んできました。
    戦後70年余りたちまして、世の中も大転換しました。まちづくりの姿勢も転換を図る時期に至っていると考えていますけど、私は、その方向性としたら、キーワードは文化と風土ではないかと思っています。周南市は、県内のほかの市に比べて歴史遺産が少ないというふうによく声を聞きます。しかし、見方とか興味の中心をどこに置くかによって、我が町にもいろいろな誇り得る遺産というのはたくさんあるのではないかと思っています。
    一例を挙げてみますと、14世紀後半から約200年間、周南を治めてきた陶氏の本城である新南陽の若山城、これは県内に残る古城のうち、安土桃山時代以前のものとしては、その規模等で群を抜く山城と言われて、県の指定文化財にもなっております。この山城を守るために、地元の方たちは、以前より調査活動とか城跡、登山道の整備等をしておられます。毛利氏によってかき消されたその陶氏の歴史研究と保存活動というのは、周南市民にとって貴重なものになると考えています。
    それから、鹿野で申し上げますと、鹿野には御存じのように漢陽寺の裏山に県指定の文化財の潮音洞というものがございます。これは、岩崎惣左衛門という方が住民の生活用水とかんがい用水、これを確保するために私財をなげうって、みずからが漢陽寺の裏山に89メートルのトンネルを掘って、水路をつくって、渋川からの水を引いたものであります。潮音洞の果たした役割と岩崎翁の慈愛と他者を思う心に浸るとき、改めてまちづくりの本質を学ばされる思いがします。
    さらに、熊毛で申し上げますと、八代の里においては特別天然記念物であるナベヅルを地域全体で守る取り組みをしておられます。このナベヅル、明治の半ばまでは西日本各地に生息しておりましたが、猟によって次第に減ってきました。八代でも急激に減少したようでありまして、八代村の記録によると、そのときに多分20羽ぐらいまで減ったんだそうであります。八代村の村長さんは、ナベヅルを禁猟にするようにと県知事さんに直接請願に行かれたと聞いています。そして、明治20年に県知事は、この鶴の捕獲を禁じる県令を出しました。これは全国で初の鳥獣保護に関する法的な措置であります。鶴を打ってはならないということです。この自然を守る象徴的な先進の事実というのは、我が町の自慢できる歴史として、誇らしく感じています。
    私たちは、これら以外にもたくさんのすばらしい歴史、文化、風土の上で生活をしているわけであります。陶氏の時代から徳山藩を経由して、児玉源太郎を生んだ明治、そして、大正、昭和、平成と長い歴史に培われた周南市特有の風土があること、そして、そこには豊かな文化があることを誇りに思っています。同時に、今生きている私たちのこの生きざまであるとか、まちづくりの歴史がやがて周南の文化となって、風土を形づくるものになるということもしっかり自覚をしなければならないと思っています。
    そう思っておりましたら、昨晩遅くにうれしいニュースが1点届きました。紹介したいと思います。
    きのうまで周南市美術博物館で開催されていた「ミニチュアライフ展~田中達也見立ての世界~」でありますけれども、平成7年のこの開館以来、初となります来館者3万人超えを達成し、3万3,417人の方にお越しをいただいたそうであります。周南市美術博物館では、通常このような企画展でありますと、1万人の方が来場されると予算収支が合うと聞いておりましたので、本当に喜ばしいことだと思います。
    私は今後、児玉源太郎の顕彰会を初め、多様な文化活動に取り組んでおられる市民の皆さんそれぞれのお力をおかりしながら、幅広い事業を通じて文化の振興に御尽力をされている文化振興財団等を中心に文化を学び、その振興に努める活動を活発化することで、町の魅力の磨き上げをしていけたらいいなと思っておりますので、紹介させていただきました。どうぞ御理解のほどよろしくお願いします。

    𠮷安)ありがとうございました。細かい内容まで理解できたと思います。

2.団地内に公園を整備してほしい

  • 1期目の造成時から約15年間雑草地となっている土地を公園として整備してほしい

    𠮷安)久米坂本地区314から315番地、約15年前に1期目の宅地造成が行われました。当初は12軒程度でありましたが、その後、2期、3期と拡張工事が進み、現在は約50軒の家が建っております。今後もまだまだふえる模様です。1期目の工事から現在に至るまで、この団地内に公園が一つもありません。そのため、多くの小学生や幼児が団地内の生活道路上で遊んでいるのが現状です。大変危険です。
    そこで、団地内の多くの親御様からの要望を提案いたします。その要望とは、この団地内に公園を整備してほしい、です。公園の場所の候補もございます。1期目の造成時から約15年間雑草地となっている土地がございます。この土地を市が取得して、公園として整備していただきたい。遊具は要りません。更地で結構でございます。子供たちが安全で安心して遊ぶことのできる場所が必要です。どうぞよろしくお願いいたします。

    答)久米坂本地区の宅地造成開発について、地域住民から雑草地となっている場所を公園にできないかとの要望が強い。この現状について、行政としての考え方、取り組みを問う、という御質問にお答えいたします。
    宅地開発における公園の設置につきましては、都市計画法に基づく開発許可制度により、0.3ヘクタール以上の宅地を造成する場合、面積が開発区域の3%以上の公園を設置することと定められており、良好な住環境が形成されるよう開発許可等の指導を行っております。
    久米坂本地区では、平成以降、開発許可による宅地開発が11件行われておりますが、この公園設置基準により設置された公園は1カ所であり、その他の開発地におきましては、開発規模が0.3ヘクタール未満の小規模開発であるため、公園が設置されていない状況でございます。
    本市の公園につきましては、これまで区画整理事業や公園事業、宅地開発行為等によって整備された166カ所の都市公園などがあり、周南市都市公園条例等に基づき、公園の保全や整備に努め、市民の憩いの場、子供たちの遊びの場として広く利用されております。近年、人口減少や少子高齢化に伴う集約型の都市づくりや多様なニーズに対応した公園の機能や立地が求められていること。また、多くの公園で老朽化が進行し、長寿命化やバリアフリー化の対策が必要であることなどから、既存の公園ストックを再編、有効活用することが喫緊の課題となっております。
    現在、新たな公園の整備が難しい中、区画整理事業や民間活力による開発行為などの面的整備にあわせて、新たな公園の確保を行っているところでございます。御提案のありました場所につきましては、公園事業による新たな公園の設置は難しいと考えておりますが、まずは地元の皆様の御意向等をお聞きしたいと考えております。
    本市では、子供の健康増進や安全確保を図るため、広場の整備に関するちびっこ広場事業補助金制度を設けており、民間団体において遊び場を新設、または整備される場合、経費の2分の1を補助しております。こうした整備の活用も含め、地元の皆様と子供たちの遊び場について研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いをいたします。

    𠮷安)ありがとうございました。現在ない場所に対して公園をつくるということ、また、後から公園をつくる前例がないことなので、実現は難しいのかもしれません。ですが、安全安心して暮らせるまちづくり、子育てに優しいまちづくりの観点からも、ぜひとも引き続きの御検討をよろしくお願いいたします。