目次
1.施政方針「みんなで子育て応援プロジェクト」について
妊孕性温存治療費の助成・3歳児健康診査の屈折異常検査機器の導入についての考えは
Net119緊急通報システムの具体的なシステムは
2.公園・街路樹維持管理事業について
3.議案第10号、令和2年度周南市一般会計予算について
1.施政方針「みんなで子育て応援プロジェクト」について
- 妊孕性温存治療費の助成・3歳児健康診査の屈折異常検査機器の導入についての考えは
𠮷安)「みんなで子育て応援プロジェクト」についてです。
子育て世代真っただ中の私には、とても興味深いものばかりです。ただ、耳なれない言葉もありますので、説明をしていただければと思います。
まずは、妊孕性温存治療費の助成とは。次に、3歳児健康診査に、屈折異常検査機器の導入とあります。
以上2点についての取り組みに対する市長の思い、考えをお答えください。
答)まず、妊孕性温存治療費について御説明をさせていただきます。
私は、がん患者さんが、将来、子供を産み育てたいと望まれる思いを大切にして支援していきたいと考えて、これを提案いたしました。
15歳から39歳、いわゆるAYA世代と言いますけど、この世代に若くして、がんを発症された方で、抗がん剤治療とか放射線治療とかホルモン治療とか、そういったがんの治療を受けた場合には生殖機能が低下したり、また、喪失することによって妊娠が望めなくなるリスクが高まることがございます。
妊孕性というのは難しい言葉かもしれませんが、妊娠する力のことであります。妊孕性温存治療法とは、抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン療法を受ける前に、精子とか卵子等を凍結保存して、将来、お子さんを持つことができるように、その可能性を残す方法でございます。
しかし、この温存治療法というのは費用がとても高額でありまして、経済的な理由から、この方法を諦めざるを得ない方もいらっしゃいます。また、この温存治療法があることを知らずに、抗がん剤や放射線治療を受けて、妊娠を断念された方々がいらっしゃるという声もお聞きしています。
私は、がん患者さんが、こうした経済的な理由や情報不足で妊娠の可能性を諦めることなく、将来、子供を産み育てるという希望をかなえられるよう、啓発の意味も込めて妊孕性温存治療の費用助成を行うことを決めたところです。
もう一点の眼科屈折異常検査機器のことについて御説明をいたします。
これは、3歳児健康診査のときに、この眼科屈折異常検査機器、これを導入するということで、目の見え方に問題のある子供さんを早期に発見して、適切な治療が受けられるようにするという目的のものでございます。
今、3歳児の目の健診といいますと、ランドルト環という、Cといいますか、この輪っかの、これを使いまして、これで視力検査を行っているというのを基本としているわけなんですけれども、そこに、今回、この屈折異常検査機器、これを導入することによって、弱視等の目の異常の発見の確率が非常に高くなります。
この機械というのはカメラのようなもので、このレンズを見て、子供さんが数秒見ていただくと、それで見るだけで異常が発見できるという非常に精度の高い機械となっております。
さらなる効果としては、これまで発見されにくかった片目のみに問題がある場合、また、視力に大きく影響が出ていない屈折異常、また、心身の発達で、目の検査自体を理解するということが難しかった子供さんも、これで簡単に目の異常が確認できるという機器でございます。
𠮷安)御回答ありがとうございました。
- Net119緊急通報システムの具体的なシステムは
𠮷安)聴覚や言語機能に障害のある人がスマートフォンなどを活用して119番通報を伝えるNet119緊急通報システムを導入し、誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めますとあります。
このNet119緊急通報システムとは、具体的にどういったシステムなのでしょうか、お答えください。
答)Net119について、御説明をいたします。
まず、Net119につきましては、まず、本市が設置しております、聴覚あるいは言語機能障害者が消防本部に緊急通報する際の現状について、御説明をさせていただきたいと思います。
現在、消防本部には、Fax119とWeb119という2つの通報システムを整備し、文字情報による緊急通報に対応をいたしております。
Fax119については、ファクス機能を有した電話機から119番回線を使用して、災害の種別や住所、氏名などを通報することが可能となっており、事前の登録等は不要でございます。
一方、Web119というものを今運用しておりますが、これは携帯電話やスマートフォンなどからインターネットを利用して緊急通報を行うもので、自宅のほか、外出先からの通報も可能となっております。これは、事前の登録が必要となっており、事前に基本情報として住所や氏名などを登録しておいていただきますと、あとは簡単な画面操作とGPS機能などから災害の種別や発信場所、それから、登録した基本情報を消防本部に通報することができるということで、音声による会話が困難であっても、円滑な緊急通報が可能となるものでございます。
今回、本市が導入しようとしておりますNet119につきましては、ただいま御説明しましたWeb119の機能を向上させた緊急通報システムというふうになっております。
本市が、これまで運用しておりましたWeb119では、発信場所が、市内、県内外を問わず、利用者が登録した消防本部に通報されることとなるんですが、Net119では、全国どこからでも最寄りの消防本部に直接通報することが可能となります。
ただし、発信場所を管轄する消防本部がNet119を導入していなければ、Web119と同様、利用者が登録した消防本部へ通報されるということになりますので、現在、全国の消防本部でNet119の導入に向けた取り組みを行っているところでございます。
本市におきましても、令和2年度中の運用開始を目途に、新年度予算案にNet119導入に係る事業費を計上しておるところでございますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
2.公園・街路樹維持管理事業について
- 公園内のトイレの改修費は本事業費に含まれているのかどうか
𠮷安)令和元年9月定例会でも一般質問を行ったが、公園内のトイレの洋式化等を進める必要があると思われます。その改修費は本事業費に含まれているのでしょうか。また、改修計画をつくり、順次、取り組むべきではないかと思われます。よろしくお願いいたします。
答)今、議員御質問の公園のトイレ、これにつきまして、維持管理費の中で、トイレの清掃、点検を行いまして、便器が破損し、取りかえの必要となった便器につきましては、議員御質問の公園・街路樹維持管理事業費を用いて洋式便器へ更新することとしておるところでございます。
また、大規模な改修につきましては、公園施設全体の長寿命化、そういった対策を図る中で、トイレのバリアフリー化を含めた改修を考えていきたいと思っております。
それを実施するに当たりましても、優先順位をきちんとつけながら、洋式便器への更新、トイレの改修を進めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
𠮷安)ありがとうございました。
3.議案第10号、令和2年度周南市一般会計予算について
- 令和2年度周南市一般会計予算について、賛成の意見
𠮷安)議案第10号、令和2年度周南市一般会計予算について、賛成の意見を申し上げます。
予算の背景に基づくということで、施政方針の中で特に抽出し、賛成すべき点を申し上げます。
まずは、みんなで子育て応援プロジェクトについてです。
こども・福祉部にあんしん子育て室を設置し、相談支援の機能強化を図られます。妊娠出産を望む夫婦の不妊治療や不育症治療に要する経済的な負担を軽減するため、来年度より費用の助成について夫婦の所得制限を撤廃すること。また、妊孕性温存治療費の助成が始まること。第3子以降の子供を出産した場合に、多子世帯応援給付金の支給が開始されること。そして、新たに3歳児健康診査に、屈折異常検査機器を導入することです。
次に、輝く子ども育成プロジェクトについてです。
ひとり親家庭での学習が困難な中学生を対象に、家庭教師の派遣や学習会を実施するなど、より具体的な施策を進められること。また、8月中の完成をめどに、小学校普通教室への空調設備が進められること。また、小中学校の全ての普通教室に大型ディスプレーを整備し、ICTを活用した教育の質を向上・推進されること。
次に、市民を守る防災・減災プロジェクトの中では、防災危機管理監を新たに配置して、市の危機管理体制を強化すること。逃げおくれゼロを目指すことなどの体制づくり。また、聴覚や言語機能に障害のある人がスマートフォンなどを活用して、119番通報が行えるNet119緊急通報システムが導入されること。
次に、安心安全実感プロジェクトについてです。
休日夜間急病診療所の建てかえを進め、令和3年度の運用開始を目指すこと。新南陽市民病院につきましては、西部地域の中核的医療機関であり、市民に信頼される地域病院として存続していくこと。野犬対策につきましては、野犬被害ゼロの実現に向けて対策に注力されること。細やかで行き届いた広報広聴の充実につきましては、市民の声を聞く課を新設し、新たな広聴システムの効果的な推進を図られること。
次に、住みたい・訪れたいまち創造プロジェクトについてです。
地域の活性化につながることを期待して、「日常をときほぐす観光」に取り組むこと。また、新たなシティプロモーションとして、関係人口100万人ネットワークによる周南市の応援団をつくり、まちづくりの知恵と力になっていただく取り組みを進めること。徳山大学の公立化の検討については、外部有識者会議を開催されること。徳山大学の公立化は、周南市にとって大きな施策であり、総合的な見地に立って検討されるよう期待しておきます。スポーツコンベンションによる交流人口の拡大で、PFIの手法による陸上競技場等の整備や改修、管理運営等について、事業化に向けた準備を始められること。徳山動物園の整備も計画的に進められております。令和3年度のオープンを目指して、着実に進められていること。
次に、暮らしやすいコンパクトなまちづくり推進プロジェクトについてです。
高齢者などの移動手段の確保が喫緊の課題となっていることから、来年度は、タクシーの活用など新たな移動手段の実証や効果的な手法についての検討が進められること。また、本市のシンボルロードである御幸通、岐山通の良好な景観づくりや、市街地での適正な土地利用を図ること。また、交通結節点であるJR新南陽駅やJR櫛ケ浜駅の環境整備を着実に進められること。
次に、持続可能な中山間地域づくりプロジェクトについてです。
現在、中須地区や長穂地区などにおいて、新たなコミュニティー交通の導入に向けて協議・検討を実行されようとしていること。徳山北部地域につきましては、生活交通のネットワークづくりに取り組むとともに、老朽化が進む須々万地区の支所、市民センターを地域拠点施設としての整備のため、基本計画の策定に着手すること。
最後に、新南陽地域の重要な幹線道路である古川跨線橋のかけかえ工事が始まることなど、これまでの施策の手法や展開のあり方を思い切って見直し、まちづくりの新たな力を生み出していく、まさに新たなる第一歩を踏み出す、記憶される都市となることを期待し、賛成の意見といたします。